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【2024年版】看護師の給料は上がらない?上がりにくい理由を深掘りしてみた

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「看護師の給料は上がらない」って本当ですか?

いえ、看護師の給料は2024年で2.5%、2025年に2.0%のベースアップがあります

2024年度診療報酬改定

定期昇給の平均値1.5%と合わせると、2024年では、4.0%の賃上げがある。

年収が400万円だと、年間16万円のアップ。

つまり、私たち看護師の給料は間違いなく増える、はずです(ウチの病院はわかりませんがw)。

ぜんぜん上がらなかった「看護師の給料が上がる」というニュースは、すごくうれしいですよね。

<看護師の給料は上がりにくい>

以前から感じている方も多いと思いますが、看護師の給料は上がりにくいです。

新卒のころは基本給に加え、職務手当や夜勤手当が加わると、

他職種の同世代と比べ、頭ひとつ抜け出した給料がもらえていたのかもしれません。

じゃっきー
じゃっきー

しかし、給料はいつしか横ばいとなり、果ては他職種に追い抜かれて、ハードな業務の割に給料が低いという「割に合わない環境」が出来上がっている。

いったい、なぜこんなことになってしまうのか?

本記事では、看護師の給料が上がりにくい理由を解説します。

本記事を読めば、看護師の給料が上がりにくい理由がわかるので、給料が上がる対策を考えられます

私なりに理由を深掘ふかぼりしてみましたので、ぜひ給与アップや転職に役立ててくださいね。


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看護師の給料って上がりにくいって本当?理由を深掘りしてみた

<看護師の給料が上がりにくい理由>


子育て中の看護師が「退職」してしまう

看護師は、女性が多く結婚や出産を機会に看護師の現場からいったん退く場合が多いです。

看護師の退職理由は

  1. 「出産・育児のため」(22.1%)
  2. 「その他」(19.7%)
  3. 「結婚のため」(17.7%)

参考元:厚生労働省 看護職員就業状況等実態調査結果[資料2]

「出産・育児のため」(22.1%)が最も多く、次いで「その他」(19.7%)、「結婚のため」(17.7%)となっています。

特に「出産→子育て」によって、多忙すぎる職場では仕事を続けられないのが現状です

結果、大きな病院では職員の年齢階層が、卒後すぐの若手看護師とベテラン看護師で構成されることが多いです。

20代後半〜40代の子育て中の看護師がごっそりいないのが、子育てのしにくさを物語っています。

<急性期・大学病院の年齢層>

職場歓迎する年代特徴
急性期病院20代~30代長時間労働や夜勤も多いため、体力があり業務スピードにも対応できる若い世代が多い。
大学病院20代後半~30代大学病院での退職者が多い層(20代後半〜30代)の人手が不足する傾向にある。
※参考元:看護師の転職に年齢制限はある?職場別の看護師の年齢層を解説

大学病院や総合病院では、救急搬送や重症患者、手術件数も多いです。

かなりの激務で、あまり年齢の高い看護師や、子育て中の看護師ママではつとめきれない可能性があります。

じゃっきー
じゃっきー

すると、大きな病院では新人看護師か、ベテランの管理職しかいない状況になるのです。


自分の目で見た悲惨な現状とは

大学病院に新卒で勤務したとき、その現状を目の当たりにしました。

じゃっきー
じゃっきー

30〜40代の子育て世代の看護師がほとんどいないのです。

20代スタッフの次は30代後半の主任、50代の師長となり、自然と看護師の平均給与は低くなります。

20代のスタッフが結婚と出産を理由に、給料が上がっていく前にどんどん辞めていく環境なのです

辞めていく環境をなんとかしなければなりません。

じゃっきー
じゃっきー

大学病院などでは、看護師が辞めても、若い新卒の看護師がどんどん入ってくるので、看護師の使い捨て感がハンパないですね。


子育て中の看護師が「非常勤」を選択しやすい

子育てと仕事の両立のため、ママナースは非常勤(パート)になって仕事の負担を減らす方が多い。

パートでなければ、ワークライフバランスを取れないのも、給料が上がらない理由の1つだと推察します

厚生労働省の調査(有効回答数 20,388人)によれば、

看護師の雇用形態は 「正社員」 (82.4%)が最も多く、次いで「パート・アルバイト」(11.8%)となっている。

さらに、「パート・アルバイト」の内訳を見てみると、

<看護師のパート・アルバイトの年齢内訳>

  • 「25歳未満」で1.4%
  • 「25~29歳」で5.1%
  • 「30~34歳」で10.0%
  • 「40~44歳」では18.5%

参考元:厚生労働省 看護職員就業状況等実態調査結果[資料2]

「25歳未満」で 1.4%、「25~29歳」で5.1%であるのに対し、

子育て中の「30~34歳」で10.0%となり、「40~44歳」では18.5%とより増加している現状です

パートの時給が上がっていくことは、珍しいのではないでしょうか?

「どんどんと時給が上がっていくのよ。」

なんて聞いたことがありません。

私は国の政策による賃金アップも、もちろん必要なことだと考えています。

しかし、賃金アップと同時に、結婚や出産をしても、若いパワフルな「子育て中の看護師が辞めないで済む働き方改革」が重要だと考えます

じゃっきー
じゃっきー

現状では、看護師の給料は上がりにくいのではなく、上がら(れ)ないようなシステムになっていると解釈すべきでしょう。

子育てと並行して、無理なくしっかり稼ぎたいと思っている方はたくさんいるはずです。

もっと自由な働き方でも正社員が保証される、根本からの改善が必要とされています。


近年は常勤(短時間勤務)が増加傾向

2022年に報告の日本看護協会の調査(有効回答数5,121人)でも、看護職員の勤務形態が示されています。

20ー29歳では、

20ー29歳の勤務形態

  • 常勤(フルタイム)は86.5%
  • 常勤(短時間勤務)2.0%
  • 非常勤(パート、アルバイトなど)1.9%
  • 産休・育休6.5%

20ー29歳の常勤(フルタイム)は86.5%、常勤(短時間勤務)2.0%、非常勤(パート、アルバイトなど)1.9%、産休・育休6.5%となっています。

一方、30ー39歳では、

30ー39歳の勤務形態

  • 常勤(フルタイム)は73.0%
  • 常勤(短時間勤務)10.3%
  • 非常勤(パート、アルバイトなど)4.4%
  • 産休・育休9.9%

30ー39歳の常勤(フルタイム)は73.0%、常勤(短時間勤務)10.3%、非常勤(パート、アルバイトなど)4.4%、産休・育休9.9%でした。

20代看護職員の常勤(短時間勤務)+非常勤=3.9%とくらべ、

30代看護職員の常勤(短時間勤務)+非常勤=14.7%と増加。

看護職員の平均給料が低くなる理由を裏づけていると考えます

じゃっきー
じゃっきー

けれども、およそ10年前の厚労省データと比べ、常勤(短時間勤務)の割合が増えています。

そもそも、対象数が異なり単純に比較はできないし、データに偏りがある可能性もあり断定はできません。

しかし、短時間勤務などの子育て支援制度の推進が、成果として現れてきていると考えられるでしょう。


病院の中で看護師の数が圧倒的に多い

病院経営では、人件費が大幅なウエイトを占めます。

中でも看護師は、他の職種にくらべ圧倒的に数が多いです

病院の職種別にみた100床当たり「常勤換算従事者数」で示すと、

  • 「医師」は14.1人
  • 「看護師」は52.3人
  • 「准看護師」は7.4人
  • 「薬剤師」は3.2人
  • 「診療放射線技師」は2.9人
  • 「臨床検査技師」は3.6人

と、「看護師・准看護師」の数は、医師のおよそ4倍。

他コメディカルと比べれば、およそ20倍になっています。

じゃっきー
じゃっきー

看護師を高給与で高待遇にした場合、病院の経営を圧迫するほどの人件費になることは必然です。

ある程度の額に抑えておく必要があり、他の職種に比べ看護師の給料が上がりにくい要因ではないかと考えます。


看護師は役職が少ない

看護師の昇給がむずかしい原因として、「役職が少ないこと」が挙げられます

昇進ともなう手当がなくなるため、他職種よりも給料が上がりにくいのです。

一般の企業では、

  • 一般社員、主任、係長
  • 課長、次長、部長、本部長
  • 常務取締役、専務取締役、代表取締役社長など

さまざまな役職が存在し、昇給の機会もおのずと多くなります。

じゃっきー
じゃっきー

一方、看護師の役職は、基本的に「看護主任」、「看護師長」、「看護部長」の3つです。

一般的な企業と比べると、役職の少なさは一目瞭然。

しかも看護師数は多いということもあって、昇給する機会が少なく、給料も上がらないのです。


看護師は資格手当がほとんどつかない

看護師にも専門看護師や認定看護師といった専門分野のプロフェッショナル資格があります。

しかし、日本看護協会が調査した専門看護師と認定看護師の処遇によれば、

「資格取得が処遇に結びついていない」と回答した者が、なんと8割以上を超えていました

しかも資格手当は、すべての医療機関で支給されているわけではなく、

じゃっきー
じゃっきー

専門看護師・認定看護師の過半数が「資格手当がない」と回答しています。

時間をかけ、努力して取得した資格でも「仕事に対して給料が割に合わない」を体現していると言えるでしょう。

給料が上がりにくいわけですね。

参考元:日本看護協会「2022年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」報告書

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まとめ【2024年版】看護師の給料は上がらない?上がりにくい理由を深掘りしてみた

2024年は、診療報酬の改定にともなって、給料がアップする方もいることでしょう

じゃっきー
じゃっきー

みなさん、期待しすぎず、私たちの報酬アップを見守りましょうね。

(当院は期待薄なので、忘れることにしますw)

以前から、「看護師の給料は上がらない」という事実がありました。

本記事で、給料が上がらない理由について深掘りしたところ、

の理由が浮き出てきました。

この上がらない理由を逆手にとって、

  • 子育て中も退職せずにできる範囲で看護師を続ける
  • 「非常勤(パート)」ではなく「日勤常勤」を選択する
  • 子育て制度をうまく利用する
  • 子育てがしやすい環境へ転職する

といった対策ができます。

「看護師は給料が上がらない」と嘆いてばかりでは、給料がアップするはずもありません。

自分ができることから始めて行動し、給料アップにつなげていきましょうね

ではまた。


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看護師じゃっきー

愛媛県西条市出身。兵庫県在住で妻と息子2人の4人家族。2024年3月現在、精神科病棟の看護師長1年目。2014年、心も体もツラかった看護大学の教員を辞めて思いきって看護師へ転職(臨床へ戻る)!今の職場は毎日、定時退社して「看護の仕事」「子育て・家族時間」「自分の自由な時間」を満喫中!看護師12年、警察保健師3年、大学教員5年♪資格:看護師、保健師、第1種衛生管理者、建築物環境衛生管理技術者、簿記2級、ファイナンシャルプランナー3級

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