転職を希望する本当の理由は言えないから、相手に採用したいと思ってもらえる動機を考えるのってむずかしい。
志望動機で本音をどこまで伝えたら良いか分からず、悩む看護師ママは多いです。
本記事では、子育て中の看護師ママに向けて、相手が「この人と一緒に働きたい!」と思えるような自己PR・志望動機の作り方について紹介します。
「家事・育児が忙しく、転職の自己PRや志望動機をどんなふうに書けばいいかわかんない!」
とお悩みの方は、ぜひ最後まで見てくださいね。
相手(志望先)が「この人と働きたい!」と思える、グッと心をわしづかみにする自己PR・志望動機が作れます。
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「子育てや家事をしながら、転職活動を1人でやるなんてムリ!」と思っている看護師ママの心強いサポーターになってくれるでしょう。
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超重要!「自己PR」「志望動機」の2本柱を押さえて面接を制す
面接の評価は、93%が視覚・聴覚(どう見えたか・どう聞こえたか)であって、話す内容は7%だと言われています。
かと言って、7%を疎かにすると、合格できないのが面接です。
中身がスッカラカン、ただの見かけ倒しにならないように、対策が必要不可欠。
特に、面接の攻略には「自己PR」と「志望動機」の2本柱を明確にしておくことが重要です。
この2本の柱がグラグラしていると、面接で好印象を与えることはできません。
面接の他にも、履歴書の作成にも欠かせない。
裏を返せば、「自己PR」と「志望動機」さえしっかりしていれば、採用合格はグッと近づくと言って良いでしょう。
<まずは自己分析からスタート>
看護師として働くための「自己PR」と「志望動機」を明確にするには、自己を分析し「自分がどんな人物なのか」を知る必要があります。
「自己分析」を土台とし、「自己PR」→「志望動機」の順番に作成していきましょう。
目で見てわかる!自己分析をする方法
自己分析で、自分の「価値観」と「強み」を知るには、
- A3用紙に鉛筆で経歴を書きつくす
- フローチャートにして、自分の経歴を思い出すかぎり書きだす
作業をしていきます。
1つのテーマにつき、A3用紙1枚を使用するのがベスト。
A4ではなくA3用紙を使うのは、思考の広がりを出すためです。
鉛筆だと、何度でも書き直せる安心感があります。
シャーペンでも可能です。
A3用紙が用意できたら「とにかく書き始めよう」
A3用紙の左端にテーマや前部署を書いて、丸で囲みます。
あとは思いつくままにフローチャートを作っていくだけ。
書き方にはこだわらず、自分の思うがままを意識してください。
思うがままに書き綴った自分の経歴を眺めていると、
- 自分がどんな場所にいて何を頑張ったのか
- どんな成果につながっているのか
- 看護師として、どんな価値観を持っているのか
- これまでの経験から得た、自分の強みは何なのか
が、ぼんやり浮き出てきます。
経歴を深掘りするときのテーマがわからない方のために、例を用意しました。
テーマに迷う方は参考に使ってください。
経歴を深掘りするために自分へ投げかけるテーマ
- なぜ看護師を志したのですか?
- あなたの※看護観を教えてくれますか?
- 経験した部署と成果を出した活動を教えてください
- 自分の長所と短所を教えてください
- 趣味は何ですか?
- 夢は何ですか?
自己分析の参考例を紹介
実際に、私がやったものを一部、例として示します。
書き方の雰囲気を参考にしてください。
※実際の写真:A3用紙の左にテーマを書いて、あとは思いつくままにフローチャートにしました。
自己分析したA3用紙の1枚を、PDF化してみました。
初めての人は「A3用紙は、大きすぎるのでは?」と思うかもしれません。
しかし、思いつくままに書くので、逆にA3用紙じゃないと狭く感じます。
無理なく志望先の分析をする方法
自己分析とやり方は同じです。
A3用紙を使って、志望先のあらゆる情報を書き出しましょう。
志望先の情報収集ポイントは?
志望先の医療機関の情報は、下記のポイントにそって集めればOK。
情報を集める方法としては、
- 病院ホームページ
- 病院見学
- 口コミ
- 転職サイトからの情報
があります。
志望先の分析例を紹介
実際に、私がやったものを例として示します。
書き方の雰囲気を参考にしてください。
※実際の写真。地方の一般病院だと公式サイトの情報も少なく、A3一枚にすんなり収まります。
手書きを見やすくPDF化すると、こんな感じです。
自分の「価値観や強み」と志望先との一致点を探す
- 自己分析による、自分の「価値観・強み」
- 志望先の分析による、志望する医療機関が求めている人材
の一致点を探すことで、自分がアピールできるポイントや、志望する動機が見えてきます。
一致点に印をつけておくと、より分かりやすく、後でまとめやすいですよ。
カンタン4ステップ!自己PRの作り方
自己を知り、志望先の考えがよくわかったら、自己PRを作成していきましょう。
自己PRはカンタン4つのステップで完成します。
自己PRを作る4つのステップ
- 自分の「価値観・強み」を書き出す
- 自分の「価値観・強み」を伝える具体的なエピソードを書く
- 具体的なエピソードの中で、得られた成果をみつける
- 自分の「価値観・強み」を活かして、志望先でどのように働くかを考える
「自己分析」と「志望先分析」の結果(A3用紙)をならべて、一致する点を探します。
そのあと、4つのステップの順番で自己PRをつくります。
自己PRをつくるときもA3用紙に、鉛筆やシャープペンシルを使って書いていきましょう。
「4つのステップ」を使って、私は下記のように考えました。
自己PRの参考例を紹介
実際に、私がやったものを例として示します。
書き方の雰囲気を参考にしてください。
※実際に自己PRを書いたA3用紙。自己分析と志望先の分析結果が、シンクロ(一致)する部分は必ずあります。
手書きは見にくいので、書き起こしたものを参考にどうぞ。
<自己PR>
私の強みは、看護大学の教員時代に培った看護研究能力を活かし、正しいエビデンスのもとにより良いケアを患者さんに提供していけるところです。
前職では、教育委員長を5年務め、看護研究を推進し、自分の病棟で「ユマニチュード」をテーマに取り上げました。
ユマニチュードは「あなたを大切に思っています」という優しさを伝えられる具体的なスキルです。
ユマニチュードを一定期間、特定の患者さんに続けることによって、どんな効果が得られるか検証しました。
すると、認知症患者さんの笑顔が増え、反応が良くなり、不穏な状態の日が少なくなり、とても良い効果が得られました。
結果から、認知症専門病院として、患者さんに関わる際の「基本的なかかわり」として取り入れていくことになったのです。
研究は、「実践に活かしていくことで意義がある」ことを肌で感じました。
貴院では、高齢者の療養生活を支援する、地域の重要な役割をになっていると伺っています。
ADLや認知機能の低下のある方も多いと推察します。
ユマニチュードを用いたケアで、患者さんが安心して生活できるよう支援していきたいと思っています。
さらに、ケアが惰性にならないように、現場レベルでの研究の継続に努め、向上心を持って業務にはげみたいです。
実際に履歴書へ書く場合は、要点だけをギューっとまとめて書けばOK。
文章を短くするのは、増やすことに比べればカンタンです。
ラクラク完成!志望動機の作り方
自己PRが完成したら、次はメインイベントの志望動機の作成です。
肩の力をスーッと抜いて、素の自分を飾らない言葉で表現することを忘れないでください。
志望動機を作るときの注意点
- お世辞を言わない
- 志望先をおだてて褒めるのではなく、現状を冷静に分析する
- 入職を前提に作る
実際に入職した状況を想像し、働くことを前提として志望動機を作りましょう。
気持ちがラクになる!志望動機は愛の告白と同じ!?
「志望動機が、なぜうまく書けないのか?」
看護師ママに限らず、受験者は志望動機をむずかしく捉えすぎてしまっています。
カンタンに考えると、志望動機は「愛の告白に成功 or 失敗」とそっくりなんです。
はい。
志望動機を愛の告白に置き換えてみると、なぜその志望動機じゃダメなのかがハッキリとわかってきます。
志望動機は「一方通行の片想い」になりやすい
例えば、前の職場で、
- 上司のパワハラがひどい
- 労働時間が長く多忙
- 休日まで仕事のことを考えたくない
といった、思いをもって退職したとしましょう。
次の、職場では、
- パワハラがなく人間関係の良い職場へ行きたい
- 残業がなく定時退社できるところで働きたい
- 休日は仕事を忘れて子育てやプライベートを充実させたい
といった思いが強くなりますよね。
志望動機では、自分の思いをストレートに伝えよう。
そう考えて、志望動機を作成しました。
<志望動機>
貴院は自宅から近く、アットホームで、残業もほとんど無いとPRされています。
子育てと仕事を両立させ、プライベートを充実させたいと思う、私の考えにピッタリです。
「心も体も元気に仕事をすることができる」と思い貴院を志望しました。
これで良いのでしょうか?
よし!バッチリ!
これで採用まちがいなしでしょ。
と、自信いっぱいです。
果たして、採用合格に近づける志望動機となっているのでしょうか。
さて、ここまでで、気づいた方はいますでしょうか?
そう。
今までの私の思考は、将来行きたい志望先の病院のことに一切触れていないんです。
つまり、一方通行の片想い。
志望動機で大切なのは、
「なぜ今の職場を変わりたいのか?」という、自分の強い思いではありません。
「志望先の病院で、(自分は)何ができるのか」
と、相手を思う気持ちを伝えることなのです。
めざすは志望先との両想いです。
志望動機を理解する「愛の告白編」
志望動機を伝えるのは、「愛の告白に成功 or 失敗」するのとそっくりです。
相手に、自分がどれだけ好きなのか(志望先で自分がどれだけ働きたいのか)を伝えなければ、思いは届きません。
では、志望動機と「愛の告白」がどうそっくりなのかを検証です。
NGな志望動機パート1
どうしてボクと付き合いたいって思ってくれたの?
え!?・・・
ボク(志望先)が、前の職場の悪口しか言わないあなた(受験者)とお付き合いをしよう(一緒に働きたい)と思うでしょうか?
答えはノーですよね。
志望動機で例えると、
「前の職場は家から遠いし、残業も多く人間関係も微妙で、子育てとの両立ができないので辞めて転職を・・・」
といった感じ。
愛の告白ではあり得ない場面です。
しかし、志望動機を作るときに、自分中心のあり得ない動機を作成してしまう人がいます。
十分に注意しましょう。
NGな志望動機パート2
うれしい。どうしてボクのことを好きになってくれたの?
あ、、、うれしいけど・・・
パート1よりは、ボク(志望先)を見ている分、いくらかマシですが。
外見だけを見て突っ走ってますよね。
志望動機でいうと、
- 給料が高くて福利厚生もしっかりしてる。
- 子育て中のママさんナースも多くて、子育てしやすい環境も申し分なし。
といったところでしょうか?
志望動機ではあります。
しかし、もっと志望先の側に立って踏み込まないとボク(志望先)には響きません。
OKな志望動機
好きです。付き合ってください!
うれしい。でも、どうしてボクと付き合いたいって思ってくれたの?
それは、〇〇で頑張る姿がとてもかっこよくて、▲▲をしてたときにキュンとしたの。
私と笑いのツボも同じで、もっと一緒にいたいって心から思った。
うれしい。ありがとう!
NG例と比べて、かなり具体的です。
ボク(志望先)を見続けていないと、この回答は出せません。
志望動機でしめすと、
貴院は認知症に特化した専門病院として地域医療の一端を担っています。
療養病棟で3年間勤務しユマニチュードに出会い、認知症患者さんへ優しさを届ける技術だと知ってとても興味をもちました。
貴院は積極的にユマニチュードを取り入れており、私も認知症患者さんへ心のこもった看護が一緒にしたいと思い志望しました。
と、いった形になっています。
志望動機を作るポイントは、病院の表面的なところだけでなく、
- 力を入れている部分にまで踏み込んで「ここで働きたい理由」を示すこと
- 前向きな気持ちを前面に出すこと
が重要になります。
志望動機に、
- 日勤のみで子育てがしやすそう
- 託児所があって子育て中の看護師に優しそうだから
- 自宅や幼稚園から近いので
といった、自分へのメリットはできるだけ控えておきましょう。
志望先に「この人と一緒に働きたい」と思ってもらうことが一番です。
志望動機を作るときの4つのステップ
- 志望先の「強み」で印象に残ったものを書き出す
- 志望先の「強み」とリンクさせる形で、自己分析から得た自分の「強み」を活かして、何をしたいのか・どのように活かせるか・何ができるか、を考える
- 自分の「強み」を活かせる理由を、具体的なエピソードとともに説明する
- 入職後にやりたいことを短くまとめる
A3用紙にざっくりと①〜④を書き出します。
志望動機を作成する
志望動機では、4つのステップで一度ざっくりと書き出した内容を、ストーリーにしてまとめる作業をします。
<ストーリーにしてまとめる>
- 病院が求めることの理解:志望のきっかけとなった、入職希望先の「強み・魅力」を書き出す
- 志望のストーリー化:志望するに至った、具体的なエピソードと、その結論を述べる
- まとめ:志望先で、実際にやりたいことを短くまとめる
志望動機の参考例を紹介
実際に、私がやったものを例として示します。
書き方の雰囲気を参考にしてください。
※4つのステップでざっくりとA3用紙に書き出しました。
ストーリーにしてまとめた完成版を紹介します。
<志望動機>
看護師主任10年という節目をむかえました。
基本的な看護技術をひと通り経験し、さらなるステップアップをしたいと考えています。
貴院の「まごころ込めた医療と看護」の理念のもと、「高齢者の療養生活の支援」に自分のこれまでの経験を活かした看護ができると思っています。
前病院では、認知症病棟7年、療養病棟3年を勤め、基本的な医療を経験しました。
慢性期の医療度の高い患者さんに対しても、適切なケアを提供できると考えます。
また看護研究を通して学んだ「ユマニチュード」や「アンガーマネジメント」の技術で、優しい関わりを続けていきます。
ユマニチュードは、人に優しく接するを具体的な行動に落とし込んだスキル。
アンガーマネジメントは、一時的な感情の変化で対応を誤らない技術です。
自分たち看護師が学び、丁寧な関わりをすることで、患者さんの笑顔が増え、不安が軽減したという体験をしました。
患者さんは元より、ご家族にも相乗効果が期待できると思っています。
まごころを込めて誠実な医療と看護を提供し、患者さんが安心で安全な療養生活ができるように、支援していきたいと考えています。
自己PRや志望動機の例は、あくまで参考として示したものです。
決して正解をしめしたものではなく、「マネをしてください」とオススメするものでもありません。
作成の過程を理解することが第一です。
自分のアピールポイントと志望動機を見つけてくださいね。
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- 自分が作った自己PRや志望動機を専門家に見てもらいたい
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