今の職場は、残業も多くて精神的、肉体的にも限界。
給料が全然割に合ってないな〜。
2024年に看護師の給料は上がるの?
人間関係の悩みも多く、残業ありきの職場で「給料が割に合わない」と思いながら働いている私たち。
しかし!
2024年には診療報酬の改定があり、看護師の給料にも変化がありそうです。
そこで本記事では、2024年の看護師の給料事情を解説します。
本記事を読めば、看護師の給料事情が把握でき、自分の働き方を見直す機会になります。
割に合うような給料アップを実現させましょう!
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2024年に看護師の給料は上がっていくのか?
「国が看護師の給料の賃上げを検討している?」といった噂をチラホラと耳にしませんか?
田舎の精神科病院で看護師主任として働く私にも聞こえてきて、敏感に反応しています。
果たして「現状はどんな動きがなされているのか?」を調査してきました。
2024年医療機関における看護師の賃上げ状況
<2023年の賃上げ状況をおさらい>
厚生労働省の依頼により、日本病院会などが、医療機関における賃上げの合同調査を実施していました。
看護師の平均賃上げ額は5,370円/月で、平均賃上げ率は2.0%※。
( ※平均賃上げ率2.0% ≒ 平均賃上げ額5,370円 ÷ 平均月例賃金額274,716円 )
要するに、医療機関に勤める看護師は平均で「5,370円/月」ほど給料がアップしています。
しかし、賃上げ率は、全産業平均の「2.1%」に比べて低い水準です。
しかも、医療機関の7.7%では「賃上げの予定がない」という厳しい状況にあります。
2023年12月に、日本看護連盟や日本看護協会、看護師出身の議員などによって、賃上げの要望書を国へ提出。
2024年に期待です。
#全ての看護職の賃上げを
— 石田まさひろ : 看護師・参議院議員(比例・全国区) (@Senator_ISHIDA) December 9, 2023
今週、日本看護連盟、日本看護協会とともに要望書を提出。
若手看護師が、他産業へ転職を考える声が高まっているが、その理由の一つが給与。
看護職の給与は一般と比べると、賃金の伸びが低く、30代以降の開きは顕著だ。… pic.twitter.com/m7uSD9KCXm
2024年 看護師の診療報酬の改定!賃上げに期待
2024年度の診療報酬改定において「医療従事者の処遇改善を診療報酬で手当てする」ことが決まっています。
看護師の賃金は、ベースアップ部分だけで2024年度に2.5%増、25年度に2.0%増を目指す。
※参考元:2024年度診療報酬改定
となっています。
また、2024年のベースアップ2.5%増に、毎年の定期昇給1.5%を合わせると、
4.0%の賃金アップになることが予想されます。
つまり、年収400万円の看護師だと、年間で16万円の賃金アップが実施される、はずです。
看護師の賃金アップは目前に迫っています。
しかし、示された4.0%の賃金アップで、実際にどの程度の賃上げが実現できるのかは不透明。
賃金アップの成果に注目しておく必要があります!
「看護職員処遇改善評価料」について
2022年10月から、収入を3%程度(月額12,000円相当)引き上げるための処遇改善の仕組みとして、
「看護職員処遇改善評価料」が新設されました。
ただし、
「看護職員処遇改善評価料」の対象医療機関は、次のいずれかに該当することとなっています。
- 救急医療管理加算に係る届出を行っている保険医療機関であって、救急搬送件数が年間で200件以上であること。
- 「救急医療対策事業実施要綱」(昭和52年7月6日医発第692号)に定める第3「救命救急センター」、第4「高度救命救急センター」又は第5「小児救命救急センター」を設置している保険医療機関であること。
看護職員の給料アップはされていますが、まだまだ限られた医療機関のみですね。
「ベースアップ評価料」が新設
令和6年度診療報酬改定では、医療従事者の賃上げに向けて「ベースアップ評価料」が新設され、6月より算定可能となります。
令和4年度診療報酬改定で「看護職員処遇改善評価料」が新設されていました。
しかし、この処遇改善は、救急医療などを行う一部の病院が算定できるものだったため、処遇改善の対象は、全就業看護職員の3分の1に限られていました。
ベースアップ評価料は、得られた収入を全て職員の賃上げに充てます。
ただし、具体的にどの職種の賃金をいくら上げるか、その分配方法は各医療機関で自由に決めることができるんです。
「ベースアップ評価料」の対象になる職種は、看護師・准看護師・助産師・保健師のほか、看護補助者、薬剤師、理学療法士、作業療法士などです。
「ベースアップ評価料」を導入するにあたって経営者側のメリットは、一定の基準を満たした場合には、賃上げ促進税制の対象となり、増加額の一部を税額控除することが可能となっています。
看護師の賃金は、ベースアップ部分だけで「2024年度に2.5%増、25年度に2.0%増を目指す」とされています。
賃上げ政策は、果たして実現されるのでしょうか?
「ベースアップ評価料」が新設されたのは喜ばしいのですが、そもそも算定をするかどうかは病院・施設次第。
新設のベースアップ評価料を導入して、各医療機関がこぞって給料アップしてくれることを切に願うばかりですね。
参考元:日本看護協会、経済産業省:「賃上げに取り組む経営者の皆様へ」、看護roo!「診療報酬で賃上げ、看護師の給料はいくら上がる?」
国家公務員医療職俸給表(三)改正
令和4年12月9日に厚生労働省より通知があり、下記内容の処遇改善の推進がなされています。
現場の中間管理職である、師長や専門・認定看護師の給与アップの話です。
<見直された内容>
- 管理的立場にある看護師(看護師長、副看護師長)
- 特に高度の知識経験に基づき困難な業務を処理する看護師の位置づけの明確化と処遇改善
多くの病院の給与表は医療職俸給表(三)を参考にされていることが多いため、
この改正をきっかけに、給与表の見直しに取り組む動きが出ればいいですね。
石田まさひろ政策研究会より
看護師出身の参議院議員「石田まさひろ氏」の公式サイトによれば、
改正により、管理的立場にある看護師や、特に高度な知識経験に基づき困難な業務を行う看護師は、
より高い職務の級への昇格が可能になります。
多くの病院の給与表は医療職俸給表(三)を参考にされていることが多いため、
この改正をきっかけに、各病院も給与表の見直しに取り組むよう働きかけが必要です。
※参考元:日本看護協会公式HP、石田まさひろ政策研究会公式HP
看護職員の賃金制度見直しの課題
日本看護協会を中心に、看護職員の賃金制度の見直しについて活動がされていました。
今のところは限られた範囲での賃金アップがされている状況です。
賃金制度の見直しの課題は、まだまだたくさんあります。
私たち現場の看護師も声を大にして働きかけていかないといけませんね。
<看護職員の賃金制度見直しの課題>
- 全ての年齢層にわたる基本給の引上げ
- 業務負担の大きい若手中堅層の基本給の重点的引上げ
- 専門・認定・特定行為研修修了者の処遇改善
- 看護管理者、特に中間管理者の処遇改善
- 夜勤負担が大きい職員の処遇改善
- 割増賃金の適正な支給
※参考元:日本看護協会 看護職員の処遇改善に向けて~看護管理者の皆さまへ~
結論「2024年に看護師の給料は上がっていくのか?」
国や日本看護協会により、看護師の処遇改善が進められています。
2024年には、診療報酬の改定による看護師の賃金アップが実施予定です。
しかし、「大幅な賃金アップにつながる可能性は低い」と考えられます。
動向をうかがいながら、個人で収入アップにつなげる行動を並行しておきましょう。
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看護師のリアルな平均月収と平均年収を調査完了
平均月収と平均年収を調査してきました。
勤続10 年・非管理職の看護師の給与(2022年度実績)
2023年版の「日本看護協会調査研究報告」による
「勤続 10 年、31~32 歳、非管理職の看護師の給与」
を元にお伝えします。
- 平均基本給与 246,770円、平均税込給与総額(平均月収税込)324,446円
- 平均年収税込 4,510,277円(平均税込給与×12ヶ月+賞与:平均基本給与×2.5倍)
※税込給与総額には、通勤手当、住宅手当、家族手当、夜勤手当、当直手当、看護職員処遇改善等事業に基づく手当等を含む(時間外勤務の手当及び新型コロナウイルスに係る危険手当等は除く)
※夜勤をした場合には、当該の月に三交代で夜勤 8 回(二交代で夜勤 4 回)をしたものと想定
年間の賞与は、給与の2.5倍が相場とされています。
新卒から働いて、常勤10年目のママナースだと年収が450万円ほどになるって感じね。
上記の金額から社会保険料や税金が差し引かれます。参考にご覧ください。
※参考元:日本看護協会調査研究報告 <No.99> 2023 2022 年 病院看護・助産実態調査 報告書
コメディカルドットコム:【看護師のボーナス大公開】都道府県ランキングや勤続年数での平均、モデルケースも
看護師の給料をとことん比較!働き方・地域・病床数・設置主体でどのくらい差があるの?
看護師の給料をいろんな角度から比較をしてみました。
働き方でどのくらい給料に差があるのか?
今回は、A病院を例にあげて、
- 常勤(夜勤あり)
- 日勤常勤(時短勤務含む)
- パート(非常勤)
の、3つの働き方の給料を計算しました。
A病院:145床の中規模病院:精神科病院(一般病院)、救急指定なし
診療科:内科、神経内科、精神科
保育施設:保育施設・託児所あり、保育時間 : 08:30~17:20
■院内保育所:1日300円(食事代込) ■学童:800円(食事代込) 小学5年の春休みまで
※基本給と通勤手当は個人で前後するので、仮の金額を入れています。
働き方 | 常勤 (夜勤あり) | 日勤常勤 (時短含めず) | パート(非常勤) |
月収 | 305,000円 | 272,000円 | 163,600円 |
賞与 | 677,250円 | 677,250円 | 20,000円 |
年収 | 4,337,250円 | 3,941,250円 | 1,983,200円 |
手取り | 3,469,800円 | 3,153,000円 | 1,586,560円 |
※賞与(基本給+職務手当 3.15ヶ月)、※年収(月収×12ヶ月+賞与)
※健康保険や介護保険、厚生年金などの社会保険料や税金は、この金額から差し引かれます。
※社会保険料や税金を年収から控除すると、手取りは年収のおよそ80%になると言われています。
※パートの月収計算(時給1,600円×8時間×週3日勤務×4週間+通勤手当)、※パート賞与:寸志10,000×2回分、※交通費:10,000円
※パートであっても一定の基準を満たす者は、社会保険加入の対象になります。
看護師の「常勤・日勤常勤・パート(非常勤)」の給料差
あくまで1病院の例を示したものですが、常勤とパートの給料差が150万円以上もあることにビックリ。
パート勤務は子どもを優先でき、プライベートをより充実させられる。
でもその分、給料が常勤の半分以下と、かなり少なくなるんですね。
将来のために、少しでも稼いでおきたいと考える方は、
子どもが小さいうちは、日勤常勤+時短勤務を選択しておくのも良いでしょう。
都会と田舎で給料がどのくらい違うのか?都道府県を比較
看護師の給料は、都道府県でも違うとよく耳にしますが、いったいどれほど給料が違うのでしょうか?
日本全国の都道府県エリアの代表をピックアップし、調査をしてきました。
<都道府県・勤続 10 年、31~32歳、非管理職の看護師の月額給与>
※ 税込給与総額には、通勤手当、住宅手当、家族手当、夜勤手当、当直手当、看護職員処遇改善等事業に基づく手当等を含む。(時間外勤務の手当及び新型コロナウイルス感染症に係る危険手当は除く)
※ 夜勤をした場合には、当該の月に三交代で夜勤 8 回(二交代で夜勤 4 回)をしたものと想定。
看護師で稼ぐを重視するのであれば、首都圏・都市部の病院などで働く方が良い結果となりました。
※参考元:日本看護協会調査研究報告 <No.99> 2023 2022 年 病院看護・助産実態調査 報告書
病床数によって看護師の給料はどのくらい差があるのか?
現場で働いていると「病床数を確保せよ〜!」と上からお達しがきます。
やはり病床数アップ=看護師の給料となっているのでしょうか?
病床数と看護師の給料との関連についても調べてきました。
<病床規模・勤続 10 年、31~32歳、非管理職の看護師の月額給与>
※ 税込給与総額には、通勤手当、住宅手当、家族手当、夜勤手当、当直手当、看護職員処遇改善等事業に基づく手当等を含む。(時間外勤務の手当及び新型コロナウイルス感染症に係る危険手当は除く)
※ 夜勤をした場合には、当該の月に三交代で夜勤 8 回(二交代で夜勤 4 回)をしたものと想定。
予想どおりの結果ですが、病床数に比例して看護師の給料もアップしているのがわかります。
※参考元:日本看護協会調査研究報告 <No.99> 2023 2022 年 病院看護・助産実態調査 報告書
民間病院は給料が安い!?設置主体と看護師の給料について
国立や県立、日本赤十字社や医療法人といった設置主体でも、どうやら看護師の給料に差があるということがわかりました。
<設置主体・勤続 10 年、31~32歳、非管理職の看護師の月額給与>
給料が最も安くなったのは「医療法人」。
いわゆる、世間で看護師が最も働く民間病院です。
全国の病院の69.5%、約7割が医療法人で、日本の医療の根幹を支えています。
※参考元:日本看護協会調査研究報告 <No.99> 2023 2022 年 病院看護・助産実態調査 報告書
一般社団法人 日本医療法人協会公式サイト
【割に合う】ママナースにオススメの子育てしやすい職場の給料事情
当サイト調べで、「未就学児〜小学生」を子育て中のママナースにおすすめの職場を調査したところ、
主に5つの職場があげられました。
- 療養型病院
- 精神科
- リハビリテーション病院
- 老人保健施設
- 訪問看護
(当サイト独自調査:クラウドワークス)
そこで、5つの職場の給料事情:正看護師/常勤(夜勤有り)について調べてきました。
施設名 | 療養型病院 | 精神科 | リハビリテーション病院 | 老人保健施設 | 訪問看護 |
平均年収 | 4,141,500円 | 4,541,000円 | 4,321,800円 | 4,055,200円 | 4,129,998円 |
※訪問看護は日勤のみ、※数値の表示がない場合は「基本給は200,000円(仮)、夜勤手当は原則3回、年間の賞与は給与の2.5倍」として計算しています。
※各職場の平均年収は、当サイトで無作為に選んだ病院や施設(各職場2施設)の平均です。
※通勤手当や残業代など各種手当によって金額は変動します。
※平均年収には偏りがある可能性があるため、およその金額として捉えてください。
子育て中はお金がかかるもの。
転職するなら1円でも多く稼ぎたいですよね。
【2024年版】看護師の給料は割に合わない?給料が上がる?ママナースも気になる看護師の給料事情:まとめ
今回は、2024年の看護師の給料事情を知って、
ママナースにオススメの、子育てしやすい職場の給料事情を紹介してきました。
看護師の正確な給料事情を知り、
「どのようにアプローチすれば給料をアップすることができるのか」
を、きちんと考えられることは大切です。
割に合うような給料アップが実現されることを心から願っています。
ではまた。
<最短で給料アップを目指せる>
最速・最短で給料アップを狙うなら、転職を視野に入れましょう。
まだ見ぬ職場にワークライフバランス重視・給料高めの案件が眠っている可能性があります。
業界最大級!看護師人材紹介「満足度No.1」
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